子どもの言動が一致しないのはなぜ?スポーツに取り組む親が不満を抱える理由

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言動が一致しないと感じる親の不満の要因を探る

不満を抱える人

記事に興味を持っていただきありがとうございます。3kです。

本稿では、子どもに対して明確な目標を持ちながらも、言動が一致していないと感じる親が抱く不満の要因を、さまざまな視点から探ります。また、親自身や子どもが新たな気づきを得るきっかけとなることを目的としています。

記事をお読みいただく前提として、以下の内容は一つのナラティブ(ストーリー)であり、その構造自体は多くの方に当てはまる可能性があります。しかし、その中で示す具体的な状況は一例であり、すべての親御さんの不満に当てはまるわけではありません。

のびしろ君
のびしろ君

明確な目標や夢があるものの、他の欲望に引っ張られてしまう事はよくありますね!

3k
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親御さんの悩みの一つとして、子どもの言動の不一致に対する不満はよく耳にします。

ここでは、スポーツに限定した内容を扱います。以下は、親御さんの立場から見た一つの“ストーリー(ナラティブ)”です。

小学生であれば地域のスポーツチーム、中学生や高校生であれば部活動やクラブチームに所属し、多くの子どもは、スタメン(先発出場)になることや中心選手として活躍すること、県大会・全国大会への出場、さらにはプロを目指すなど、さまざまな目標を抱きます。

親御さんも、そうした子どもの目標を応援しようとサポートに取り組みます。しかし、暇さえあれば家でダラダラと寝転がってゲームに夢中、または泥のように眠っていたり、友達と遊んでばかりいたりと、徐々に 怠惰 に見える行動が目につくようになってきます。

そのような状況が続くと、親御さんの中に子どもへの不満が一方的に溜まり、感情的で否定するような言葉を子どもに発してしまうこともあります。

なぜそのような誰も望まぬ展開へと陥ってしまうのか?

次から一つずつその要因となる行動の背景を説明していきます。

親御さんの視点で起こりやすい心理・考え方

イライラしている人

親御さんの言動の背景にある意識的な考えや無自覚なバイアス(考えの偏り)やイメージを具体的にまとめていきます。言動はその場の環境に左右されるため、毎回同じ要因で子どもへの不満が溜まるわけではありません。

そこにはその場の状況と自分自身の内的要因の相互関係があります。以下に挙げる要因は、常に全てが万人に当てはまるわけではありませんが、親御さんの視点を網羅的に捉えわかりやすく表現しています。

のびしろ君
のびしろ君

責任を持つ親御さんの不満の背景には、子どもに対する愛情が隠れているのでしょう!

3k
3k

そうですね。親御さんが本当に願っていることを3つほど挙げてみますね。

  • 子どもが本気で取り組み後悔のない成長につなげてほしい。
  • 目標を発するなら本気で努力する姿をみせてほしい。
  • スポーツで得た経験を将来に役立ててほしい。

これらの願いを踏まえて以下の要因をお読みください。

「言っていること」と「行動」がズレて見える不安

夢や目標を語る子ども。

例えば、「プロになりたい」「高校・大学はスポーツで行く」「スタメンに入りたい」という子どもが発した大きな目標を親御さんは、『本気の宣言』として重く受け止めます。

一方で、自主練習をやらない・身体のケアをしない・プレーが稚拙に見えることが、目標に対するギャップとなり「口だけじゃない、本当に本気なの?」という気持ちが湧いてきます。

そこには、努力を積み重ねることが目標達成に不可欠であるという信念があります。

のびしろ君
のびしろ君

親御さんは社会経験を通じて、プロになれる人は極めて少ないことやスタメンは「努力している人の中」からさらに選ばれるなど、現実をしっているからこそ行動しない事に不満が溜まることはごく自然ですね。

3k
3k

そうですね。目標=覚悟と捉えると行動計画などの過程を評価することになります。その過程が見えないと不満の蓄積に繋がります。

期待の映り込み(色眼鏡)

スーパースター候補を特集する動画のイメージ画像

親御さん自身の理想の選手の育ち方が強く投影されます。

同年代の上手な選手や有名選手の幼少期との比較や親御さん自身がスポーツ経験者であれば「自分はもっと努力していた」という投影があります。

現在では様々なメディアで、スター候補の子どもに密着する動画が作成されており、良い反響を生んでいます。

しかしそれらは、面白くヒーロー性のある感動的なストーリーとして何より「見られる動画」に仕上げられています。

そのため、誇張・演出・脚色は避けられないのが現実です。親御さんが動画を見て「あの子はあんなに努力しているのに、うちの子は…」と思ってしまうのは自然ですが、実際にはその選手のハイライトとなる努力の美味しいところだけ映っているに過ぎないことが頭の考えから抜けてしまっていることが多いです。

そうでないと結果として、子ども像が「リアルな現在の子」、その子が持つ気質・興味の幅・成長のペースやその時々の迷い・ムラ・立ち止まりが消えてしまい、「理想のモデルケース」、物語の型にはめてしまうようになります。

発達段階への理解度の不足

子どもは成長とともに会話力が高まり、親や指導者とある程度論理的なやり取りができるようになります。

すると大人は無意識のうちに、「これだけ話せるのだから、理解も行動も大人と同じようにできるはずだ」と期待してしまいがちです。

そのため言動が一致していないとやる気がないと判断してしまいます。

私たちが思い描く大人とは?

親が子どもに対して「言ったことは守るべき」「理解したなら行動できるはず」と感じるとき、その前提には社会一般的な大人のイメージがあります。

【自分の感情や行動をある程度コントロールできる】・【目的や目標に向けて、自分で考え行動できる】・【言葉で理解した内容を、行動に落とし込める】・【周囲との約束やルールを守る責任を負える】・【できない理由よりも「どうすればできるか」を考えられる】ことが大人として捉えられます。

社会の中で生きる大人には、自己管理責任継続力が求められます。

愛情故の過干渉の罠

落ち込む子ども

「このままでは伸びない!」と評価・心配するあまり、練習の内容・努力量・結果に口を出し過ぎてしまいます。

評価においても、試合におけるネガティブな数字や結果にフォーカスを当ててしまっていることが多いです。

例えばサッカーにおいてシュートミス・パスミス・ドリブルミスの回数で良し悪しを評価してしまいます。複雑な過程は省かれてしまい、見えやすいモノでしか評価されなくなってしまいます。

のびしろ君
のびしろ君

メディアでも簡易的なスタッツ(試合データ)が表示されるため、考えが引っ張られやすいですね。

3k
3k

そうですね。実際は映像や実体験と組み合わせる補助情報としてみるのが良いと思います。数値化できない重要な要素が評価から抜け落ちてしまいます。

親御さんの承認欲求が紛れている場合

  • うちの子には才能がある。
  • 努力が見えないのは許せない。
  • 他の子どもに後れを取ると不安になる。
  • 自分の育て方を肯定したい。

子ども本人の問題というより、親自身の不安の解消が目的化してしまうケースがあります。

変化が見えづらい時期への焦り

結果や技能の伸びは 一朝一夕 で一目瞭然にわかるほど変化するとは言えません。

学生の時期は制限があり、いつまでも学生でいられるわけではありません。中学校・高校の部活やクラブチームでの活動は実質3年もありません。その限られた時間の中で結果を残さなければならないとなると、親御さんは子どもの行動や結果を短期スパン(数週間から数か月)で見がちになります。

親御さん自身の状況や環境

親御さん自身の問題が子どもへの不満を加速させている可能性もあります。

1つ目に公平性の考えを持つ親御さんの場合は、「仕事も家事もこんなにやっているのに、なぜこの子はダラダラしているのか」という不満を持ちます。

2つ目にはロールモデルストレスがあります。理想の人物や友人と自分自身を比較し、羨望せんぼうを抱くと同時に不安や焦りを伴う事もあります。

3つ目には時間的な切迫も追い打ちを掛けます。時間的な余裕がないため自他ともにすぐに結果が見えないものは許容しにくくなります。

4つ目には金銭的問題があります。クラブ活動・部活動においては、月謝や年会費、道具代、移動費や遠征費が必要になります。どうにかして家計をやりくりしている親御さんも多くいます。そのため親御さんには「お金をかけているのだから、成果や姿勢を見せてほしい」という期待が生まれやすくなります。

5つ目には子どもに感謝されていないと感じてしまう場合があります。子どもは今の環境で過ごせることを当たり前と思っていて、親への有難みが一切なく、「恩を仇で返されている」ように感じられてしまうのです。

以上が、親御さん目線で不満につながりやすい要因の説明になります。
まずここで一番お伝えしたいのは、「不満を持つこと自体は決して悪いことではない」という点です。期待があるからこそ生まれる感情であり、誰にでも起こり得る自然な反応です。

また、挙げてきた要因のどれか一つだけが原因となって不満が溜まるわけではありません。親御さん自身の思い、子どもの状態、そしてその場の環境が重なり合って生まれる“産物”だと考えられます。

そこには自覚している不満もあれば、気づかないうちに影響を与えている不安や焦りも含まれています。だからこそ、「なぜこんなにイライラしてしまうのか」「何に引っかかっているのか」を一度立ち止まって整理することが、親子双方にとって大きな意味を持ちます。

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子ども側に起きている可能性

子どものイメージ画像

この写真はイメージです。

次に子ども目線で行動の背景を考えていきたいと思います。さまざまな要因があるなかの一部を以下で説明していきます。

本当に達成したいというよりイメージを共有したい

「プロになること」「スタメンに入ること」「スポーツで進学すること」が狭き門であることは、知識としては理解していても、実感としては捉えきれていない可能性があります。

また、目標に至る過程よりも、「なった自分」「できている自分」を思い描いていることも少なくありません。

こうしたイメージは、結果が出ていない現時点の自分に対して安心感を与え、自尊心を保つ役割を果たしています。

さらに、その思い描くイメージを親御さんと共有することで、「理解してもらえている」「認められている」という感覚が生まれ、子どもの心の安定につながっていくこともあります。

のびしろ君
のびしろ君

目標を語る時の考えに相違があるのかもしれませんね。子どもは希望を見いだし親御さんに承認してほしいだけで、過程がどうこうの話は目的でないのかも・・・

3k
3k

そうですね。親御さんは善意から、子どもの目標に対して「どうやって実現するのか」という過程に目が向きがちです。しかし、子どもはただ聞いてほしかっただけの場合もあり、そのズレによって会話が面接や会議のような重いものになってしまうことがあります。

自主練習や身体のケアをしている

親御さんが見えていない場所や時間で、自主練習や身体のケアをしている可能性はあります。

例えば部活動・クラブ活動開始前や終了後が挙げられます。

時間が奪われ自主練習に手が回らない

多忙で手が回らない子ども

部活動・クラブ練習・塾・習い事やその移動・宿題・SNS・趣味などで時間が奪われ、自主練習に手が回らない可能性があります。

何をするべきかわからない

水に浮かぶ子ども

子どもはまだ自己管理能力や優先順位を取捨選択する力が発達途中です。何を先にやるべきか、どこに時間とエネルギーを配分すべきかを適切に判断すること自体が難しく、結果として「言うだけで行動できない」ように見えてしまっている可能性があります。

また、「自主練習」と言われても、実際に何をどれくらいやればよいのかが子ども自身にはわからないケースも少なくありません。目的や方法が曖昧なまま「とにかく練習しなさい」と促され、いざ外に出たり机に向かったりしても、何をすればよいのか定まらず、ただ時間だけが過ぎてしまうことがあります。

そのような経験が重なると、子どもの中には「自主練習=あまり意味のない時間」「頑張っても手応えがない」という記憶が残りやすくなります。この先入観がブレーキとなり、やる気があっても行動に移せなくなる可能性があるのです。

自分の弱さを認めたくない

恐る恐る手を上げる子ども

子どもが実力以上に大きな目標を口にしてしまう背景には、「自分の弱さを認めることへの怖さ」がある場合もあります。

本当は不安があっても、「できない」「自信がない」と言うことで評価が下がることや、期待を裏切ることを恐れ、あえて大きな目標を掲げてしまうのです。これは見栄や嘘というよりも、自尊心を守るための防衛反応とも言えます。

親御さんに褒められたい

力を貰う子ども

大きい目標を言うことで、親御さんに「がんばっている」と思われるために言葉が先行してしまう可能性があります。

そこには子どもが親御さんに認められたいという承認欲求も含まれています。

現在の体格・筋力では理想のプレーは難しい

また、現在の体格や筋力では、頭の中に描いている理想のプレーを実現すること自体が難しい場合もあります。発達段階によっては、「やりたいプレー」と「実際にできるプレー」の間に大きな乖離が生まれることがあるのです。

特に成長期には、骨格が急激に伸びる一方で筋力や神経系の発達が追いつかず、身体を思うようにコントロールできない時期が存在します。その結果、本人は真剣に取り組んでいても動きがちぐはぐになったり、思った通りの成果が出なかったりします。

こうした状況が続くと、「やろうとしてもうまくいかない」「頑張ってもできない」という感覚が積み重なり、次第に行動へのハードルが高くなってしまうこともあります。

以上が子どもの視点での考察になります。そもそも、子どもが一人で理想的な環境を作り出すことは簡単ではありません。時間の使い方、練習場所の確保、目標設定、振り返りまでをすべて自分で整えるには、相応の経験と判断力が必要です。

それは小学生に限った話ではありません。身体が成長し、見た目や体格が大人と変わらなくなったとしても、心や自己管理の面ではまだ発達の途中にあります。だからこそ、年齢に関係なく、その子の状況や段階に応じた親のサポートや、背中をそっと押す言動は必要だと考えます。

親の役割は、代わりにやってあげることでも、厳しく管理することでもありません。子どもが「動き出せる状態」を整え、安心して挑戦できる環境を支えること。その積み重ねが、やがて子ども自身の行動力や自己管理力につながっていきます。

言動のズレは「やる気がない証拠」ではない

驚く女性

ここまで読んでいただいた親御さんの中には、「頭ではわかるけれど、やっぱりモヤモヤする」そう感じている方もいらっしゃるかもしれません。

それで構いません。

不満が湧くのは、子どもに期待し、真剣に向き合っている証拠です。決して、愛情が足りないからでも、親として失格だからでもありません。

大切なのは、その不満を【子どもを責める材料】にするのか、【理解を深めるヒント】にするのかという点です。

子どもの「言っていること」と「行動」が一致しないとき、それは怠けや嘘ではなく、

  • どう動けばいいかわからない
  • うまくいかない怖さを抱えている
  • まだ自分を管理する力が育っている途中

こうした背景が隠れていることが少なくありません。

言葉が先に出るのは、成長の途中段階ではよくあることです。むしろ「やりたい」「なりたい」と口にできるのは、可能性が外に向き始めたサインとも言えます。

親御さんの役割は、理想の姿へ無理に引き上げることではありません。今の子どもの位置を一度受け止め、動き出せる一歩を一緒に探すことです。

完璧な声かけも、正解の関わり方も存在しません。ただ、見え方を少し変えるだけで、同じ行動が違って見えることは確かにあります。

「なぜできないのか」ではなく「今、何につまずいているのか」

視点を変えてお子さんの内面に焦点を当てることで、新たな気づきと見える世界が変わるかもしれません。

また、これは子どもに対してだけでなく、親御さん自身にも向けられる問いかもしれません。

子どもの行動が気になって仕方がないとき、その背景には、【親御さん自身の疲労や焦り、時間的・経済的な余裕のなさ】が知らず知らずのうちに影響していることがあります。

それは決して弱さでも、間違いでもありません。日々の生活を回しながら子どもを支える中で、誰にでも起こり得る自然な状態です。

もし余裕があるときには、「自分はいま、何につまずいているのだろう」「どこに負荷がかかり過ぎているのだろう」と、一度だけ立ち止まってみてください。

親御さん自身の状態が少し整理されるだけで、子どもの行動の見え方が変わることは少なくありません。

親と子は、同じ方向を向いて成長していく『チーム』です。どちらか一方が完璧である必要はありません。互いに調整しながら進んでいくこと自体が、長い目で見たときの一番の近道になるはずです。

そう問い直すことができたとき、親御さんの不満は少しずつ形を変え、子どもの成長を支える『余白』へと変わっていくはずです。

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