”ハザードとリスクとは何だろう”
現在、 住区基幹公園 における問題が社会的問題へと発展し、利用したい人や近隣住民の頭を悩ませています。
ここで記載する内容は、公園を利用したい人に限定したいと思います。
例えば近隣住民との騒音問題や劣化した遊具に関連した事故、マナー違反、治安(景観や衛生面も含む)の問題があります。
都内では公園自体を閉鎖してしまうこともあるようです。
そうなると子どもを含む近隣・地域住民の利用する場所が減り、公園を利用することで得られる心身の恩恵(ベネフィット)が得られなくなってしまいます。
それらの問題を少しでも減らし、近隣住民が楽しく利用できる公園を維持していきたいと考えます。
そこで知っておきたいのがリスクとハザードです。順を追って説明していきます。

ハザードとは、危険性(危険因子)・有害性を意味します。

リスクとは、望ましくないことが起きる可能性(不確実性)を意味します。
人間の行動により、リスクが発生します。
ハザードのみでは、危険が及ぶ可能性もありません。
ハザードを認知し、現場(公園)で如何に認識し対処出来るかが、リスクを小さくし安全に遊ぶためには大事になります。
例えば、上記の駅と路線図のイラストを見てください。
ハザードを表現する駅看板ですが、見るからに刺々しく炎をまとった危険な駅と分かると思います。
リスクを表現する路線図においては、電車がハザード駅に向かっています、ハザードから遠い場所ではリスクは小さいですが、近づいていくと徐々にリスクが大きくなっていきます。
気温が高く、湿度が高い環境下に長時間身を置けば、熱中症になり命を落とす危険が大きくなります。
”安全と成長の関係”について

人間は、遊びの中で様々な能力を培い成長します。
遊びを通してリスクに対する判断力や予知能力、回避能力等を経験することで培い、自分の知識にします。
経験を経て、強く逞しく成長していくのです。
そのため、現在の社会において遊びにおける安全と成長は相互に補完する関係にあると言えます。
例えば、たった一人の無人島生活では、様々な能力が顕著に成長するでしょう。
それは、安全性に対し自分の能力が補完できたと考えられます。
無人島生活においてハザードとリスクに関する情報を知らない【無知】とハザードとリスクの情報と対策を知っている【既知】とでは、リスクにおける大小に差が出ることは理解できると思います。
しかし無人島です、情報や対策を知っている既知の場合でも大型生物との遭遇や災害など自然の脅威に太刀打ちできないこともあります。
そのためにも社会における環境整備も必要です。
また大きく3つに分類しているだけで、既知といっても全てのハザードとリスクを把握している全知全能な人はいません。
子どもは特に、知らないがゆえに臆する事なく色々挑戦し、経験を通して学習します。
保護者からしたら冷や冷や・ドキドキで寿命が縮む思いをした方もいると思います。
そのため社会の環境整備が優先で、命の危険や、重体、後遺症リスクのあるハザードの除外や改善、道具の開発、ルールやマナー等の情報、対策の周知が必要です。
その環境の中で、痛みを伴うことやヒヤリハット出来事等を体験又は他山の石で学習して様々な能力を伸ばしていきます。
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ハザードとリスクを知っていると知らないでは大違いですね。

はい。危険性の高いリスクを下げることはできると思います。
考えられるケースを次に記載します。
具体的な「ハザード」には何があるの!?

「ハザード」が危険性を孕んだモノ・状況というイメージは何となくでも理解いただけたと思います。
次に、具体的なハザードについて記載し、身近にあるハザードを通して理解を深めてほしいと思います。
そのため、『物的ハザード』『人的ハザード』に分けて記載します。
具体的な物的ハザード(公園遊具、自然)
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- 遊具
- 植物
- 虫(毒)
- ヘビ(毒)
遊具の具体的なハザードについて以下に記載します。
全ての遊具に当てはまるわけではありません。管理が行き届いていない遊具や極端な天候によってハザードになる遊具を指しています。
植物(傷害雑草)のハザードについて以下に記載します。
虫(毒を持つ)のハザードについて以下に記載します。
その他ヘビ(毒を持つ)などのハザードについて以下に記載します。
- 沖縄と鹿児島県の一部の離島
具体的な人的ハザード
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- 不適切な服装
- 装身具
- 公園利用者
「不適切な服装」について以下に記載します。
ハザードとなる「装身具」について以下に記載します。
ハザードとなる公園利用者について以下に記載します。
具体的なリスクには何があるの!?

「リスク」が人に危害が及ぶ可能性を指すというイメージは理解いただけたと思います。
次に、具体的なリスクについて記載し、身近にあるリスクを通して理解を深めてほしいと思います。
そのため『物的リスク』『人的リスク』に分けて記載します。
物的リスクには何があるのか!?
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前記のハザードに関与することでリスクが出現します。物的リスクについて以下に記載します。
人的リスクには何があるのか!?
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前記のハザードに関与することでリスクが出現します。人的リスクの一部を以下に記載します。
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初めての公園利用や自然が豊かな公園におけるハザードとリスク

前記のハザード・リスクの大部分は、行き慣れた 住区基幹公園 (街区公園・近隣公園・地区公園)における遊びを想定しています。
しかし、家族や友達との遠出、学校行事(遠足や旅行など)、所属するコミュニティ・グループの合宿など、自分の知らない・行ったことがない土地の公園を利用する場合は、想定されるハザード・リスクは遊びだけではなくなります。
勿論、未知の公園だけでなく、行き慣れた公園でも起こりえる可能性があります。
遊びの観点からもう少しメタな視点で考えると公園という環境、又は公園のある土地そのものがハザードとなる場合もあります。
以下に記載します。
未知の公園・自然の中や近辺にある公園のハザードについて

海・川・湖に近い、山の中に公園がある場合のハザードについて以下に記載します。
(地域特有の)物的(自然)ハザードには何があるのか!?
タブをタップすると詳細が見れます
- 災害
- 危険生物①
- 危険生物②
山にいる危険生物を以下に記載します。
海・川・湖にいる危険生物を以下に記載します。
(地域特有の)人的ハザードには何があるのか!?
未知の公園・自然の中や近くにある公園においての人的ハザードについては、前記のこちらを参照して下さい。
未知の公園・自然の中や近辺にある公園のリスクについて

ハザードとリスクの潜在性と顕在性について
※「自分の行動」「他者の行動」「周囲の状況変化」でリスクは変化します。有名な曲の歌詞を以下に紹介します。
作詞:青島幸男 作曲:萩原哲晶、植木等の「スーダラ節」より引用チョイと一杯の つもりで飲んで
いつの間にやら ハシゴ酒
気がつきゃ ホームのベンチでゴロ寝
これじゃあ身体に いいわけないよ
分っちゃいるけど やめられねぇ
有名な曲のフレーズです。お酒を嗜む人であれば、気持ちがわかるのではないでしょうか。
中には同じ経験をされた方もいらっしゃるでしょう。
公園の運動遊びで考えてみると、誤った遊具の使用や凍った土や芝生、コンクリートの上を滑って遊ぶ、泥濘で遊ぶ、人が多い中で鬼ごっこなど、リスクを伴う事を知っていても、その場のスリルや快楽を優先してしまうことがあります。
またリスクを知らずに後先考えずに行動している人もいるでしょう。
覆水盆に返らず、何か起きてからでは取り返しがつきません。
これらは顕在性リスクと呼ばれ、自覚しているリスクのことを指します。
また、四字熟語、慣用句に以下があります。
猪突猛進
上の空
どちらも一つのことに集中、気を取られすぎて他のことに注意が向かない事を表現しています。
不注意錯覚とも呼ばれ、公園利用や運動遊びにおいても起こります。
潜在性リスクに含まれ、自覚できていないリスクのことを指します。
顕在性

本人がハザード・リスクを自覚・認識している
進行中に、ハザード・リスクを自分の眼で自覚できている
原因として考えられることを以下に記載します。
- 経験的に事故が起きやすい状況
例えば、サメが出現した海、火災の起きている建物、遮断機の下りた線路に入る事や刃物などの凶器を持った人に近づけば、自分の身に危険が及ぶことは想像できると思います。
潜在性

本人がハザード・リスクを自覚・認識していない
進行中に、ハザード・リスクを自分の眼で自覚できていない
原因として考えられることを以下に記載します。
- 死角の存在
- 精神・心の状態
- 「ふと、、、」「ふいに、、、」にする行動
例えば、建物や壁、看板などが死角になる見通しの悪い交差点で、歩行者に気づかないで接触する。
焦っている、慌てている精神状態での行動は注意散漫になり易く、気づきにくくなります。
また不意に方向転換した際に他者に気づかず接触する。
より具体的に一個上げると次があります。
駅伝走者と沿道で並走しようと頑張る人

箱根駅伝を沿道で応援する人の中に、ランナーと並走しようと、がむしゃらにランナーを見ながら走っている人を良く見ると思います。
駅伝走者に夢中で注意散漫ですし、走っているので、急な状況変化には対処がしにくいでしょう。
遊びの場合には、フロー状態(集中した状態)に入っている場合は、周りが見えていないことがあります。
以上のように、常にハザード・リスクは存在します。
リスクは、環境(状況)・個人(身体、精神)・行動により変動し続けます。
特に親の同伴がなく、子供同士で遊んでいる場合は、前記が起きた場合の対策を親子又は、グループで共有しておくことが大事です。
近隣住民が楽しく利用できる公園を維持するためにも、ハザードとリスクの情報や対策を知識として持って行動する事が大事であると考えます。
そして地域とともに公園を守っていくことも必要だと思います。
最後まで記事をお読みいただきありがとうございます。
対策に関しては別の記事で記載したいと思います。
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